逃げること

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私は以外?にも韓国ドラマにはまっています。あの「チャングム」を観てからはまってしまったのですが、時代劇に限ってCS放送を録画してみています。2月の膝を怪我して動けなかった時もそうですが、1日韓国ドラマを観て過ごす時もありました。
昨日まで、撮りためていた「秘密の扉」という 韓国時代劇を観ていました。朝鮮王朝第21代君主とその息子を取り上げたドラマです。君主は権力を得るためであれば、血を流しあうことも拒まず、政治においても自分にとって必要な人材のみを起用し、臣下との駆け引きで政治を推し進める剛腕の指導者であります。
その息子は、階級社会に異論を持ち封建的な考えには全力で否定する、平民寄りの考え方をしていました。その為に父娘の間は、政治論でも大きく異なり衝突が多かったのです。またその当時は臣下も政治派閥が2大政党であったにもかかわらず、一党の勢力を君主が断ち切ったために一党独裁の形が進み、君主の息子(王子)にとっては大きな政敵でありました。
その為に、 王子は王にも臣下にも気づかれないように密かに平民との交流を続け、平民にも教育を施せる施設を作り、いつか来る平民のチャンスの為の準備をしていたのです。しかし、その目論見は達成することができず、その上謀反の罪を着せられ王子の座を剥奪され殺されてしまいました。
王子には、同じ志を持った護衛兵がいました。この人は大臣の息子ではありますが、王子の思想に感銘し王子に支えてきたのです。そして、王子が謀反の罪に問われると同じように謀反の罪を着せられてしまいました。護衛兵の父親は君主の長き臣下であったのですが、聞き入れられず自らの命を持って護衛兵の無実を訴えました。
政敵とはいえ、君主と王子は親子です。子が無実の罪を着せられ死んでいくのを何が何でも食い止めたい気持ちは護衛兵の父も、君主も同じです。護衛兵の父が自害した時の君主の言葉がとても印象的でした。
『子を助けるために死ねる奴は羨ましい。子を助けるために死ねればどれだけ楽か』
私はこの言葉をきき、今ままでに同じようなことを思ったことがあると気付きました。雇われていればは管理職であろうと、役員であろうと 辞めれば済みます。経営者は辞めれば事業が滅びます。いくら辛くても、孤独でも逃げることはできないのです。君主はその後孫を世継ぎとし、君主に育て上げました。それがあのドラマ「イ・サン」です。